仕事も人間関係もしんどい…1回くらい、沖縄でのんびり働いてみたい!
でも、文化とか雰囲気って大分違うのかな?適応できるかな。長期で正社員として働くのはちょっと不安。
私は派遣薬剤師として、沖縄にて半年働いていました。
周りの薬剤師の方に「沖縄で薬剤師として働くのって、実際どうだった?」と何度か聞かれた経験もあります。
この記事では、体験談をもとに実際に感じたリアルなメリット・デメリットについてまとめています。
沖縄での働き方が気になる薬剤師の方は、ぜひ参考にしてみてください。
沖縄だけでなく、派遣薬剤師としての働き方を全体的に見たメリット・デメリットについてはこちらの記事に記載しています。
Contents
沖縄を選んだ理由
沖縄といえば、綺麗な海と青い空。沢山の美しい自然を思い浮かべますよね。
私が沖縄で派遣薬剤師をやろうと思った理由は、自然に囲まれている環境で、自分のペースで働くことができたらどんなにいいだろう、と思ったからです。
私は正社員で働いているときに、ストレスとウイルスからなる病気(顔面麻痺)にかかったことで退職し、派遣薬剤師になる道を選びました。
病気の進行が怖かったため思い切って正社員を辞め、休息をとった後、派遣薬剤師として暖かい沖縄で自分のペースで働くことを選びました。
「ストレス性の病気」なんて、沢山ありますよね。
今の時代、一生のうちで5人に1人は精神疾患の病気にかかる、なんてことも言われています。
病気までとはいかなくても、都会での仕事に疲弊している人も多いのではないでしょうか。
私は沖縄にて、仕事のペースを変更した結果、病気は見た目からは分からなくなり、病気についてきた様々な症状(左まぶたが閉じない、味覚障害など)も克服することができました。
周りを見てみると、薬剤師になる方は、根が真面目で努力家の方が大半を占めているなと思います。
そんな人ほど、様々なストレスを自分の中に溜め込んでしまうのではないでしょうか?
派遣薬剤師なら、休む曜日も休むペースも、あらかじめ自分で決めて派遣会社に伝えておくことで、その条件に見合った派遣先を探してもらうことができます。
沖縄は暖かくて海や自然が素晴らしく、人柄もおおらかな性格の方が多いので、自分の時間を持ちながらしっかり働きたい方にはとても適した場所だと思います。
沖縄で派遣薬剤師をする6つのメリット
那覇空港 到着ロビー
他の地域と比べて「沖縄で」派遣薬剤師として働くメリットについて、紹介します。
沖縄は県民性が穏やかで、気候も暖かくてとても過ごしやすかったです!
社員さんや患者さんが、おおらかで優しい人が多い
沖縄県豊見城市のブーゲンビリア
私は今まで京都・岐阜・静岡・愛知・沖縄・北海道に住んだことや働いたことがありますが、沖縄の人はどの土地の人よりもおおらかで優しい人が多いと感じました。
理由として、沖縄の歴史が関係していると考えられます。
琉球貿易と呼ばれる中国や東南アジアとの交流や、米文化の体験より、寛容さや温厚さ、横のつながりの深さが育まれたのではないでしょうか。
沖縄の人たちは、「いちゃばりちょーでー(会えば皆兄弟)」という言葉のように、人間関係が親密でとても気にかけてくれます。
私が派遣薬剤師として働いていた沖縄の薬局では、以下のようなほっこりする出来事がありました。
【沖縄の薬局にて、実際にあった出来事】
- 事務さんが家で作った島野菜を皆に配ってくれる
- 事務さん、薬剤師さんがお昼休憩の時に皆で食べれるようにと、休憩所にお菓子をストックしてくれていて、常にストックがいっぱいになっている
- 投薬時に「方言が違うね、いつ来たの?頑張ってね」などと言ってくださる患者さんが多い
- 病院への疑義照会の際にも方言の違いから「新しく来たの?頑張ってね」などと気にかけてくれる
また、グレーかとは思うのですが、近所のスーパーでばったり会った患者さんからトマトをいただいたり、そこから仲良くなって友達になり沖縄料理を一緒に食べたり…
など、沖縄の人はおおらかで優しいなと感じる面が多々ありました。
この患者さんはお母さんくらいの年齢の方で、今でも沖縄に遊びに行くときは挨拶に伺っています。
すぐ近くに綺麗な海がある
沖縄は美しい海に囲まれており、仕事終わりに夕日を見に行くことも可能です。
沖縄は島国なので、都心部からも車ですぐにビーチに行けるのがありがたかったです!
例えば私は那覇市内で働いていた際、たまに空港近くの”ウミカジテラス”に行ってリフレッシュしていました。
ここにはハンモックカフェがあるので、土曜日半日働いた後にのんびりしたり、夕日をみて癒やされながら過ごせます。
【瀬長島 ウミカジテラス✎】
- 住所:〒901-0233 沖縄県豊見城市瀬長174番地6
- アクセス:有料シャトルバス「瀬長島ウミカジテラスシャトルバス」(那覇空港⇔瀬長島、赤嶺駅⇔瀬長島)、那覇空港から車で約15分
- 公式サイト:うみかじテラス
花粉症が少ない
沖縄には花粉症の人がほとんどいません。
なぜなら、沖縄にはスギやヒノキが少ないからです。
スギやヒノキは沖縄の台風に耐えにくいのであまり沖縄に存在していません。
また、年中気温が高いため花粉が飛びにくいと言われています。
実際花粉症が多い4月・5月でも花粉症の患者さんは全然いませんでした。
また、私も花粉症を持っているのですが、目が痒くなる・鼻水が止まらないなどの症状は全然なくとても快適に過ごすことができました。
冬でも暖かい
12月の沖縄の最低気温は18.7度、最高気温は21.2度。数字をみると、そこまで寒い気温ではありません。
風が冷たいので体感温度はそれよりも寒くなりますが、今まで住んできた他の都道府県と比べてもとても過ごしやすかったです。
朝晩は冷えるため、コートがあると便利かとは思いますが、太陽が出ている日中は長袖Tシャツで過ごす人も見られました。
また、夏場は暑く観光客で混雑するため、あえて冬の暖かい時期にマリンアクティビティをする沖縄在住の人もいます。
慶良間諸島 渡嘉敷島にて シュノーケルツアーで見たサンゴ礁
3月末に海開きが行われ、10月中旬ごろまで楽しめるので、私は4月5月に慶良間諸島にある座間味島に行ってシュノーケルを楽しんでいました。
座間味島はミシュラングリーンガイド・ジャポンにて二つ星を獲得した綺麗な海があるので、本当にオススメです!…と友達に宣伝していたら皆行くようになり、見事にハマってくれていて嬉しいです笑
【座間味(ざまみ)島✎】
- 住所:沖縄県島尻郡座間味村
- アクセス:那覇市にある泊港(とまりこう、とまりん)から高速船で片道50〜70分、フェリーで90〜120分
- 公式サイト:座間味島公式webサイト
派遣でも受け入れてもらいやすい
沖縄では基本的に、薬剤師が不足しています。
理由として、沖縄の大学には薬学部がないこと・東京や大阪など都会に出る若者が多いことが挙げられます。
沖縄で派遣薬剤師として働いた薬局では、派遣薬剤師が3人いるところや、沖縄出身ではない正社員の方が多い薬局もありました。
このように、沖縄で派遣薬剤師として働きたい場合は、職場が見つかりやすいと考えられます。
2020年3月30日現在、大手薬剤師派遣会社(メディカルリソース)に確認したところ、沖縄にて派遣薬剤師の受け入れを辞めている会社が増えているそうです。
しかし、沖縄本島・宮古島・石垣島など、長期で受け入れている薬局はまだあるので、沖縄での派遣薬剤師に興味がある方は一度確認してみてください。
沖縄での就職活動につながる
沖縄で派遣薬剤師として働くことは、沖縄での就職活動につながります。
薬局側にとって、時給の高く短期の派遣薬剤師として雇うよりも、長期で安定して働く正社員として雇う方がメリットがあるので、
派遣薬剤師として働いていると、「正社員にならない?」と声をかけてくださる機会は多いです。
なのでもしこれから「沖縄で正社員として働きたい!」と考えている薬剤師の方は、職場や文化が自分に合う・合わないを見極めるためにも、1度派遣薬剤師として働き、職場の雰囲気を知ってから正社員を検討することにより、より自分の理想に合った職場にたどり着けるのではと感じました。
沖縄で派遣薬剤師をするデメリット
ここでは、沖縄で派遣薬剤師をする際に知っておきたい、5つのデメリットを紹介します。
住んでみないと分からない、実際に感じたデメリットについてまとめました。
沖縄で働く前に知っておけば準備できることもあるので、興味のある方は参考にしてみてください。
車がないと移動手段に困る
沖縄県うるま市 海中道路
沖縄は車社会です。
沖縄には電車がなく、空港から出ているモノレールも主要な観光地にしか止まりません。
なので、観光ではなく沖縄に住む・働くとなると、車を持つことが必須です。
車を持っていない友人もいたけど、どこかに出かける時や沢山買い物をした時大変そうだった…
私は首里市や豊見城市に住んでいたのですが、坂が多い場所も多かったので、歩きではスーパーに行くのも一苦労だと感じ、現地でレンタカーを借りていました。
東京・名古屋・大阪・福岡などからフェリーで沖縄に車を輸送することは可能なので、自分の車を持っていくという選択肢もあります。
その際、沖縄は潮風が吹くので車が傷みやすいこと・台風の時期に車が損傷する可能性もあるので、季節や期間を考慮して、自分に合っている方を選ぶといいと思います。
沖縄にて車通勤する場合、4つの注意すべき点があるので紹介していきます。
【沖縄での車通勤をする際、注意すべき4つのポイント】
- 島国なので道が狭く、石壁が多い地域(首里など)もあるので初心者は注意が必要。
- 車間距離が狭く、バイクが多い。割り込みに注意して運転しよう。
- 特に那覇市の主要道路では、バスの時間指定が決められており、時間内に車が走っていると取締が行われる道路がある。
レンタカーは捕まりやすいので注意が必要。 - 渋滞が多いので、時間に余裕を持つor混み合う時間帯を避ける。
以上の注意点を事前に知っておくと、より過ごしやすいかと思います。
沖縄の生活を楽しみましょう!
他の地域と比べると、時給が安い
沖縄の派遣薬剤師は、他の地域と比べて時給が安い求人が多かったです。
理由として、沖縄県の最低賃金自体が790円と全国でも低いことが考えられます。
私が住んでいたシェアハウスでも、「沖縄は内地よりお給料が安いから、やっぱり資格がある助かるよね」なんて話をしたことがあります。
また、住宅手当やレンタカー代などの経費も時給に含めてもらえる場合もあるので、登録している派遣会社に事前に確認して把握しておくといいでしょう。
家賃が高い
沖縄で年単位で派遣薬剤師をする場合は、だいたい住居を手配してもらえると思いますが、初めての土地で仕事する場合だと、年単位での契約は少し不安ですよね。
派遣薬剤師は基本3ヶ月毎の更新なので、私は年単位でなく更新制を使用して働いていました。
その際自分で住居を探すことになりますが、沖縄のアパートは短期で借りようとするとめちゃくちゃ高い!
田舎でもマンスリーマンションで月10万だったり、初期費用が高額だったり…
私は結局とても素敵なシェアハウスを見つけられたので、沖縄を楽しむことができたのですが、見つけられなかったらしんどかっただろうなと思います…
私が沖縄でお世話になっていたシェアハウス(女性専用)はこちらになります。
【沖縄/首里 女性専用シェアハウスSAKURA】
- 住所:沖縄県首里石嶺
(詳しい住所を知りたい入居希望の方は、以下公式HPから連絡してください) - 公式ホームページ:シェアハウスSAKURA
夏の暑さ、紫外線、ゴキ●リのでかさ
沖縄の夏は東京よりマシ!なんて声も聞いたことがありますが、沖縄の夏はめちゃくちゃ暑いです。
東京などと比べるとコンクリートやビルは少なく風はありますが、本当に日差しが強い。
外を歩くより冷房を効かせられる車の使用が必須だし、サングラス・紫外線対策もしっかり行いましょう。
私は沖縄に行くまでは、海やプールに行っても焼けないし日焼け止めもサッと塗るくらいしかしたことがなかったのですが、沖縄で海に行ったら赤みがしばらく残り、初めて”服を着るのが痛い”という体験をしました笑
また、沖縄のゴキ●リはめちゃでかいです!飛びます!!
私は沖縄では幸い合わなかったのですが、その恐ろしさを現地の友達に教えてもらいました笑
苦手な方は、ゴミの管理や掃除などの対策をしっかり行いましょう。
台風でも出勤
沖縄ではよく台風が来ることは有名ですよね。
そのため、台風対策はしっかりしているところが多いです。
医療従事者なので、台風でも出勤する場合はあるかと思いますが、通勤にはしっかり注意をしてください。
また、台風が過ぎた後も、道路にガラスが落ちていて車のタイヤがパンクした、なんて話も聞いたことがあるので、時間に余裕を持って行動することがベストかと思います。
どうしても危ない!と感じたら、派遣会社・薬局両方に連絡して指示を仰ぎましょう。
まとめ
以上、実際に沖縄で半年間派遣薬剤師として働いた経験をもとに、リアルなメリット・デメリットをまとめました。
今後沖縄で働く方は、ぜひ上記の点を参考にして、楽しんでもらいたいと思います。
私が沖縄で派遣薬剤師として働いた感想は、本当に行ってよかった!これに尽きます。
自分の病気もずいぶん良くなったし、あたたかい素敵な友達ができて、日本にまだまだ知らない沢山の自然や景色があることを知れました。
沖縄で働けたことは、私の中ですごく大切な経験・思い出です。
もし迷っている方がいたら、一度派遣会社に電話相談してみると、親身になって相談に乗ってくれるかと思います。
私も初めて派遣として働く時は、不安な気持ちでいっぱいでした。
しかし、登録していた薬剤師転職サイト(薬キャリ)にて相談に乗ってもらい、不安な気持ちを拭うことができました。
興味あるけど不安…という人は、一度電話相談してみるといいかも。
また、北海道での派遣薬剤師体験談については以下に記載しているので、興味がある方は参考にしてみてください。
自分に合った職場を見つけて働こう!