派遣薬剤師の働き方について知りたい!
働いてみて実際どう?正社員と違ってどんなことがデメリットなの?
私は正社員としての薬剤師、派遣薬剤師どちらも経験してきました。
働いていて感じたデメリットを5つ上げていくね。
メリットについてはこちらに記載したので、興味がある方はどうぞ!
Contents
高時給の案件は僻地・多忙な薬局が多い
派遣薬剤師は様々な案件が全国にあり、時給は大体2000~5000円と幅が広いです。
そのため、派遣薬剤師になる理由は、高時給・短期間で一気にお金を貯めたいから!と考える方が多いかと思います。
しかし時給のいい薬局の理由として、僻地や多忙な薬局であり、あまり人が定住しない=働きづらい、ということが挙げられます。
私が実際に体験した、高時給で僻地・多忙な薬局の特徴の具体例を4つ挙げていきます。
僻地に薬局があり、通勤時間が長い
派遣薬剤師は大手に所属していると大体家具家電付きの住居がつきます。
しかし、そのような住居は僻地にはあまりありません。
したがって、住居と薬局が遠く、通勤時間が長くなる可能性があります。
私が体験した中では、
・時給4500円:車で片道1時間程度
・時給2800円:車で片道1時間程度(無料高速道路使用)
がありました。ガソリン代など交通費は出るのですが、夜遅くまで忙しい店舗で働いた後の帰りの1時間が私は結構しんどかったので、他の条件と照らし合わせてメリット・デメリット踏まえて考えてください。
私は時給4500円の薬局では、時給がいいから!と頑張ったのですが、人間関係があまり良くない職場だったこともあり、結局体調を崩しました。
自分の中で働く期限を決めたり、最低条件を決めておくといいかと思います。
僻地に薬局・住居があり、田舎なので周りに何もない
高時給の案件は、田舎にあることが多いです。
なぜなら田舎は人が少なく、薬剤師の数はもっと少ないので派遣薬剤師に来て欲しいと思う薬局が多いためだと思います。
田舎は空気が綺麗・のんびり暮らせる・患者さんと仲良くなりやすいなどいい部分ももちろんありますが、あえてデメリットをあげると
・虫が多い
・独自の文化がある
・人が少ないので必然的に多忙になる
・同じマンションで知らない人達と田舎に住むので不安感が募る(女性だけかも)
などがあります。
私が前住んだマンションは外観は綺麗だったのですが、虫が多く、大きいクモやゴキが出てかなり落ち込みました・・(笑)
虫が苦手な方は冬の募集に応募するなど対策をしたり、SECOMがついているマンションを選んだり、田舎暮らしの経験がない方は、その土地に慣れれるかどうかも大事かと思います。
また、地方ならではの文化や決まりがあります。
例えば沖縄だったら、家で取れた野菜を配ってくれたり、人と人との関わり合いが深い文化があったり、北海道では田舎の道路は広くて見通しがいいわりに制限速度が40(おそらく冬に雪が降るため)など、その土地に行かないと分からない違いがあります。
ひとつひとつ慣れるのは大変かもしれませんが、文化の違いを楽しみながら過ごして行って欲しいと思います。
処方箋枚数が多い
高時給の案件では、処方箋枚数が多く、忙殺される日々になる可能性があります。
なぜなら人がおらず薬局を回すため高時給でもいいから派遣薬剤師を雇う、という場合が多いからです。
パートさんだと午前中だけだったり、夜まで働けない方が多いため、正社員が足りない場合は夜の時間帯を派遣薬剤師が手伝い、毎日家に寝るためだけの日々になる可能性もあります。
事前に派遣会社に何時上がり希望か伝えておくか、短期間だけと割り切って働くなど自分のライフスタイルに合わせることをおすすめします。
職場の人間関係が悪い
これは私は実際体験したことはなく、聞いた話ですが、人間関係が悪いので外部の派遣薬剤師を募集しているのでは?と感じる薬局もあるようです。
理由としては、人間関係が悪いと仕事が回らなくなったり、ストレスで正社員の方が辞めてしまって人が足りなくなるケースが多いからでは、と考えます。
薬局は狭い世界でほぼ毎日同じ人と関わるので、相性が悪い上司や後輩がいるとストレスも溜まりやすくなると思います。
対策としては
・短期間だから、とその環境を受け入れる
・少人数だと相性が合わない人ばかりの場合辛いので、あらかじめ派遣会社に常在している薬剤師が何人いるか確認して決める
などがあります。
長期で働けない
派遣薬剤師で働く期間は3年まで、とされており、それ以上だと正社員になる場合が多いです。
なので、もし派遣薬剤師として働きたいと考える場合は長期で働くことは困難で、大体数ヶ月単位で移動することになります。
デメリットとしては
・患者さんとの関係が構築しづらい
・土地に慣れてもすぐに移動することになる
・キャリアアップには繋がらない
などがあります。
服薬指導では患者さんとの信頼構築が重要になりますし、時間をかけて築き上げている薬剤師さんが多いかと思います。
しかし、派遣薬剤師は短期間であるため信頼構築しづらく、仲良くなっても更新期間が終われば違う薬局に行かなければいけないため、働きにくい環境になってしまうと思います。
また、今まで小児科で働いたことがない人・面処方の薬局で働いたことがない人などは、いきなりそのような薬局に行くと慣れるまで時間がかかってしまいます。
対策としては、
・派遣会社に確認して、自分が今まで経験してきた科が門前の薬局を選ぶ
・短期間になるかもしれないが、色々な科を経験できるいい機会と考え、処方枚数が少なめの薬局を選んで日々の自己研磨を続けて一人一人の患者さんに丁寧に対応する
などが考えられます。
派遣薬剤師として働く場合は、このデメリットも踏まえて薬局を選んでくれれば、と思います。
職場確定は大体1ヶ月前
派遣会社に登録して、職場の確定連絡がくるのは大体1ヶ月前です。
なぜなら、派遣薬剤師を募集していても、長期で働く正社員が入ればそっちの方が欲しいため、もし正社員が入った場合は派遣薬剤師は契約不締結となります。
例えば私も1度不締結になり、急遽近くの他の薬局に変わることになった場合があります。
そのような場合引越しが大変なので、最低限の荷物で過ごせる準備をしておいたほうが気が楽かなと思います。
ボーナスがなく、時給制
派遣薬剤師はボーナスがありません。
そのため、時給換算で月々のお給料をいただくことになります。
ということは、働けなくなれば必然的にお給料は減るので、病気や怪我をした場合お給料はぐんと下がります。
大手の派遣会社であれば、半年働けば有給がもらえるため、やはり大手の派遣会社を選ぶことが大事かと思います。
派遣嫌いの社員さんがいる
これは聞いた話で、私はまだ体験してはいないのですが、派遣薬剤師を嫌っている正社員の方もいるそうです。
理由としては、
・時給が高い
・短期間しかいない
・派遣に色々やってもらうつもりが知識が足りなかった
・時給制で残業代がかかるので残業できないが、定時で帰るのが気に入らない
などが考えられます。
このような職場環境だととても働きづらいかと思います。
不安な方は、派遣薬剤師を今までも引き受けている薬局であれば、薬局によっては派遣薬剤師用のマニュアルを用意してくれていたりもするので、派遣薬剤師がその薬局で働くのは初めてなのかをあらかじめ派遣会社に確認しておくと1つの対策になるかもしれません。
まとめ
上記に挙げた様々なデメリットは、すべての薬局に当てはまるわけではありませんが、もしかしたら可能性がある、と事前に考慮・対策をしておく心算はしておいていいかと思います。
派遣薬剤師は勉強になりますが、キャリアアップは見込めないため、自分のライフスタイルとメリット・デメリットを比べて判断してみてください。
今後、単価の高い派遣薬剤師の需要はどんどん減っていきますし、派遣薬剤師はもう受け入れないと決定している薬局・大ラッグストアもあります。
田舎は住居付きが多いですが、都会はつかないし募集も減っています。
派遣薬剤師になる前に、自分がどう働いていきたいかしっかり考えてみることが大切です。
私は迷って派遣会社に電話相談しましたが、無料で丁寧に相談に乗ってもらうことで、不安な部分を払拭してもらい自分に合った職場を紹介してもらうことができました。
自分に合った働き方だと感じれば、一度電話相談してみてもいいかと思います!